みなとまちプロジェクト The Port City Project



みなとまちプロジェクト
The Port City Project

in 2019

清水港120周年 地元の人々と共に創り出す清水のみらい

120th anniversary of Shimizu port opening
Creating the future of Shimizu, together with locals

 みなとまちプロジェクトは、静岡県清水港の日の出埠頭および旧川湊地区を中心とした地域で活動しています。清水は、富士山と駿河湾を望むことができ自然にあふれ、清水港はお茶の輸出量がかつて日本一であった歴史があります。近年では客船の来航による外国人観光客が増加しているため、本PJでは当地域のブランディング要素を結びつけた活性化を目的としています。

 今年度は、昨年度までの現地での調査活動や企画を踏まえて、「実践」活動に力を入れました。清水港開港120周年関連事業として10月にミナトブンカサイを実施し、プロジェクト内でTeaism班・次郎長班・トークセッション班・会場班・音楽班等の5つに分かれて、様々な活動を行いました。Teaism班は、お茶を介した人と人との繋がりを伝えることをテーマに、手摘み・手揉みによる茶葉を使った商品のブランディングデザインとカフェ運営をしました。次郎長班では、清水の発展に貢献した清水次郎長にまつわる次郎長商店街の活性化を目標に、マップ制作やガイドを行いました。トークセッション班では、「ちょっと先の清水のみらいを創造する」というテーマで、日の出埠頭のみらいについて、地元の方々を巻き込んだディスカッションを実現させました。また、会場班では廃材のパレットを使った空間作りなど当日の会場作りを行い、音楽班では港の倉庫を舞台に音楽を介した人の交流を生み出しました。

 来年度は、次郎長生誕200周年と関連させたブランディングによる地域活性化事業や、Teaismに関わる活動の発展、日の出埠頭の活用について、さらに深く携わっていく予定です。

■学生:13名 / 担当教員:志村真紀

連携・協力:常葉大学,東京大学,九州大学,茨城大学,静岡理工科大学,静岡市経済局海洋文化都市推進本部,静岡県清水港管理局,株式会社 鈴与,株式会社 ボクラノマチ, ヤマハ発動機株式会社/ 静岡県立大学 岸昭雄 研究室 / モビリティデザインの実践PJ


2018年度

清水港開港120周年記念で「想い」を「カタチ」に。

 

 みなとまちプロジェクトでは、港町を中心とした地域の活性化を目的に活動を行なっています。私達は、調査や議論を重ねて、各地域の数多くの魅力=ブランディングエッセンスを活かした街のリノベーションに取り組んでいます。
 今年度の舞台は、昨年に続き静岡県の清水です。清水は富士山と駿河湾に囲まれた自然豊かな土地です。この清水の発展に貢献したのが清水次郎長です。次郎長はお茶産業と清水港の発展に寄与しました。その後、国際港となるため整備された港湾線のおかげもあり、清水港からのお茶の輸出量が日本一となります。そして、伊豆石による巨大な倉庫群の建設も相まって、清水はさらに港としての役割を強めていきます。このように清水には輝かしい歴史があり、長い歴史の中で紡がれてきた遺産があります。
 今年度、私達はこの歴史の中のブランディングエッセンスをもとに、倉庫群を活かしたイベントや、富士山や駿河湾が織りなすトワイライトを形に残すフォトジェニックコンテスト、次郎長商店街の手書きマップ作り、旧港湾線を活用したスローモビリティの創出、「お茶が人と人の懸け橋になる」というTEAISMの概念を発展させたお茶カフェ、お茶畑が広がる伝統的な風景を守っていくためのオリジナルメニューなど様々な提案をしました。そして、これらを清水港開港120周年である2019年10月に、ミナトブンカサイというイベントで実現します。ここでは、ブランディングエッセンスを昇華させ街の核となるべきものを作るきっかけとして、文化・風景・人・音楽・交通の5分野に絡んだ7つのアプローチから、他の5大学、静岡市、地元の方々と協力し、大規模かつ色濃い企画を行う予定です。
 今後はこの企画の一つ一つを深めていけるよう他団体との連携を深め、清水が持続的に発展できるよう尽力していきます。

 

■学生数:7名 / 担当教員:志村真紀
連携・協力:常葉大学、東京大学、九州大学、茨城大学、静岡理工科大学、静岡市

清水港をブランディング・リノベーションへ

 

<2017年度の活動報告>

 「みなとまちプロジェクト」は「日本の港町を中心とした地域の活性化」を目的に活動をしています。本年度の舞台は静岡県清水区で、かつては日本一の輸出量を誇る貿易港でした。古くから港町として栄えていた清水には数多くの歴史的価値のあるものが存在しますが、現在それらを上手く活かしきれていません。それらをブランディングすることによって価値を再認識し、今後の港づくりにおいてブランディング・リノベーションが進められるように、ブックレットの作成と発表会・ワークショップをしました。

 ブックレットには「お茶・次郎長・倉庫群・伊豆石・鉄道・富士山」の6つのブランディングエッセンスを取り上げています。お茶は静岡県を代表するもので、清水港からの輸出量は日本一でした。次郎長はその茶の輸出に貢献した任侠の人物です。倉庫群は国内でも珍しい群として現存する倉庫であり、その壁には白い伊豆石が用いられています。その貿易倉庫を日本全国とつないだのが鉄道です。倉庫群が立地する港から富士山を眺めることができますが、そこは海を挟んで富士山を臨むことができる数少ないスポットです。私たちはこれらのブランディングエッセンスをベースに、具体的な再開発への提案も行いました。提案のコンセプトは“SHIZUOKA TEAISM”です。“TEAISM”は、岡倉天心が著書『THE BOOK OF TEA』の中で紹介した言葉であり、「異なる文化の人間どうしをつなぐコミュニケーションメディアとして『茶』が位置付けられている」と解釈できます。このキーワードを中心に、お茶を通じたふれあいの場の創出、倉庫群の商業的活用、交通機関と連携したSHIZUOKATEAISMきっぷ、鉄道跡の活用した道のデザインなど多岐にわたって提案をしました。

 今後も清水での活動は、本年度の提案を具現化できるように継続していく予定です。完成したブックレット・提案を通じて、今後の清水の再開発事業が「清水が自らの持つ価値を活かし、持続的な発展」を続けられるように活動していきます。

 

■ 学生:7名 / 担当教員:志村真紀

■連携先:静岡市企画局,常葉大学,東京大学,九州大学,茨城大学

 

Text by 「横浜国立大学 地域実践教育研究センター Annual Report 2017-2018